ジャンダルムで揺れた鎖の音

ジャンダルムで揺れた鎖の音

山と地質と街道とフィルムカメラのブログ 月1回更新

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登山

岩と山【花崗岩編】

岩石の違いによる山の特徴を紹介するこのコーナー、記念すべき第1回は日本の山になくてはならない花崗岩を紹介していく。 第2回:玄武岩編 gendarmes.hatenablog.com 第3回:蛇紋岩編 gendarmes.hatenablog.com 白地に黒い斑点が花崗岩の特徴 花崗岩について…

山は逃げる

コロナの自粛要請に伴い、登山界にも自粛の波が及んでいる。山岳4団体は「コロナウイルス収束までの登山自粛」を呼びかけ、富士山は今シーズンの閉鎖が決まった。今、世の登山者は、登山と言えど人間社会の延長でしかないことを思い知らされているだろう。山…

無料の山岳天気予報がない理由

※この記事は2020年5月時点の情報です。 山の楽しさは天気次第である。景色がよく気持ちのいい森林限界を超えた尾根道も、雨が降ればなにも見えずびちょびちょになり修行と化す。私は極度の雨男だ。大学時代に所属していた登山サークルで、私が参加した山行は…

アイゼンの歯を復活させる

尖ったものは丸くなる。自然の理である。包丁はどんどん切れなくなっていくし、息子に厳しかったじじいも孫には甘くなる。そして、私のアイゼンも丸くなっていた。 氷の上でも 私のアイゼンはブラックダイヤモンドのバンド式で、12本歯のステンレス製だ。買…

山で飲むコーヒーの淹れ方について比較検討する

山に登る人にはなぜかコーヒー好きが多い。漫画「岳」の島崎三歩もいつもコーヒーを飲んでいる。寒い山であったまるためとか、空気が薄くてぼーっとするから頭をシャキッとさせるためとか、色々理由はあるだろう。私も例に漏れずいつのまにかコーヒーが好き…

山でフィルムカメラを使う理由

前の記事で触れたが、私は山でフィルムカメラを使って写真を撮っている。学生時代に出会った山仲間に影響されて始め、今ではどこへ登るにもフィルムカメラが手放せない。使い始めてたった数年の私がこんな記事を書くのは忍びないけれど、なぜ使うのかを考え…

等高線を見にいく

等高線という実在しない線がある。人間が三次元の地形を二次元の紙に落とし込むために開発したものだ。地形図にはなくてはならないもので、これがなくては地形は全く表現できない。しかしこの線はあくまで概念的なものでありイメージがしづらく、自然に地形…

南アルプスの天然水に騙されるな

ミネラルウォーターの市場が賑わっている。コンビニでも1店舗に5種類くらいは見かける。最近は味付き、匂い付きのミネラルウォーターもよく売れているようだ。果たしてそれはミネラルウォーターなのかという議論は置いておいて、日本で一番売れているのはサ…

シルバコンパスをシルバで正しく使いたい【樹海横断】

シルバコンパスをご存知だろうか。シルバはラテン語で森を意味し、森のコンパスとして軍用にも使われているほどメジャーなものだ。一般のコンパスとの違いはプレートが付いていることで、このプレートを使って自分の進む方角を定めて直進することができる。…

令和初日に富士山に登ったら人生初の幻覚を見た話

元号が変わる。私は20代なので初めての改元であった。せっかくなので思い出に残る1日にしましょうと誘われ、富士山頂を目指すことにした。 改元は5月1日。街では桜も散り汗ばむ日も出てくる頃だろうか。しかし富士山は標高3776m、標高100mあたり気温はだいた…

人はなぜ山に登らないのか

人はなぜ山に登るのか。 哲学的不変のテーマである。山に登る人なら誰もが考えたことあると思うが、結論はなかなか出ない。山に登ってる人は皆、なんで自分が山に登っているかよく分かっていないのだ。かく言う私もその一人で、よく分からないまま人生の多く…