フィルムの値上がりが止まらない。安いフィルムはことごとく姿を消し、1本1000円が当たり前の時代となってしまった。この条件下で好みのフィルムを探そうとすると莫大なお金がかかる。各フィルムの作例はいろいろなサイトに載ってはいるが、対象が街や人であり、私が対象としたい山で使ったらどうなるかいまいちピンとこない。よってここでは山で現行の各フィルムを使ったらどんな感じになるのか作例を載せていく。結局は好みであるためこれが山に向いていると断言することはできない。未熟な写真ではあるが、山で使うフィルムを検討する材料となれば嬉しい。試していないフィルムもあり現行品を網羅しているわけではないので悪しからず。
今回紹介するフィルムは以下のとおりである。
・FUJICOLOR 100【富士フイルム】
・SUPERIA PREMIUM 400 【富士フイルム】
・PORTRA 400【Kodak】
・ULTRAMAX 400【Kodak】
・Ektar 100【Kodak】
・Color Plus 200【Kodak】
・Gold 200【Kodak】
・Color Negative 400【Lomography】
・Cinestill 50D【cinestill】
では早速紹介していこう。
※この記事の情報は2022年4月時点の情報です。
※写真のキャプションは使用したレンズを示しています。比較するなら同じ場所で同じレンズを使えという話ですが…
FUJICOLOR 100【富士フイルム】
超定番フィルム。どこでも買えるのがありがたい。緑や青に強い印象。感度は100で太陽光があたっていれば全く問題ないが曇りや日暮れ後や森のなかだとやや不足する。
SUPERIA PREMIUM 400 【富士フイルム】
緑がきれい。クリアに写る。FUJICOLOR 100と同じく入手難易度は低い。感度は400で曇りや森のなかでも普通に使えるが日が当たっているとかなり絞る必要がある。価格はやや高いが安いフィルムがなくなってきた今となってはそこまででもない。
PORTRA 400【Kodak】
暖色に強い。ラチチュードが広く色が残りやすい。フィルムっぽいノスタルジックな感じになる。粒子が細かくきれい。感度は160と800のものもあり、登山には160のほうが向いているかもしれない。価格は高いうえに基本的に5本セットでしか売っていないため手が出しづらい。
ULTRAMAX 400【Kodak】
青の発色がめちゃくちゃ強い。コントラスト強めではっきり写る。感度は400で曇りや森のなかでも普通に使えるが日が当たっているとかなり絞る必要がある。価格はやや高いが安いフィルムがなくなってきた今となってはそこまででもない。
Ektar 100【Kodak】
発色がいい。コントラストも強い。粒子が細かくきれい。ちゃんと写りすぎてデジタルと見間違える。性能が高いぶん価格も高い。
Color Plus 200【Kodak】
黄色っぽくなる。感度は200で、個人的には山で最も使いやすい感度と思っている。現在流通しているフィルムのなかでは安めで使いやすい。後述するGold200との違いがよく分からない。
Gold 200【Kodak】
黄色っぽくなる。感度は200で、個人的には山で最も使いやすい感度と思っている。現在流通しているフィルムのなかでは安めで使いやすい。前述したColorPlus200との違いがよく分からない。
Color Negative 400【Lomography】
彩度が高い。粒子は粗くザラザラしている。感度は100と800のものもあり、登山には100のほうが向いているかもしれない。現在流通しているフィルムのなかでは安めで使いやすい。
Cinestill 50D【cinestill】
太陽光の条件下用に色味が調整してあり青っぽくなる。感度が低いだけあって画質はかなりいいが、晴れていないと感度が不足する。映画用フィルムを転用しているため雰囲気が独特。感度800のものもあるが、感度が高すぎるのと色味が白熱電球用に調整してあるため登山には不向きか。価格は高い。
以上である。
山で使うフィルム選びの参考になれば嬉しい。